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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第6章 東京卍リベンジャーズ・龍宮寺堅










『龍宮寺先輩!…コレ……良かったら貰ってください!』


バレンタインの日
昼休みの屋上で彼女は小さな箱を差し出してきた


「……おぅ……ありが…」

「ケンチーン?何してんの?」

『…っっ……佐野先輩…』


彼女の後ろから現れたマイキーは
「何これ〜?」と言って箱を手に取った


「開けていーい?」

『…ぇ…あ……あの…』


呆気に取られている俺達の前でマイキーはさっさと箱を開けると
「わーチョコじゃん♪いっただっきまーす」と言ってパクパク食い始めた


「んーーーすっげー美味い♪」

「バカ!返せ!」


逃げるマイキーを追いかけてやっと取り上げた時には
ほとんど食べられてしまった後で

最後の一粒だった赤いハートの形をしたチョコを
俺は急いで口に入れた


「あー!それ…一番美味そうだから最後に残しといたのに…」

「うるせー‼︎人がもらったモン勝手に食うな‼︎」


俺に怒鳴られたマイキーは
口を尖らせ
ブツブツ言いながら屋上のドアから出て行ってしまった


「……悪い…」

『……いえ……いいんです………一番食べて欲しかったのを…先輩が食べてくれたから…』


彼女は微かに笑顔を引きつらせながらも
そう言って許してくれた


「……」

『…それじゃ、失礼します』

「…おー……ありがとな織月レイナ」


屋上のドアから出て行こうとした彼女が振り返る


『…あ、そーだ先輩♪今度デートしてくださいね』

「おぅ…」


「そのうちな」と言いかけて言葉を止めた


いつもの彼女の笑顔が少しだけ悲しそうに見えた俺は
「いつがいい?」と言った








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