第5章 東京卍リベンジャーズ・松野千冬
アドバイスのおかげで
レイナと手は繋げるようになった
チューも出来るようになった
問題はそこからだった
" チューからキスへの持っていき方講座 "
" 初hに向けての準備と手順 "
" イザという時緊張し過ぎてしまった場合の対処法 [フィジカル編]&[メンタル編]"
三ツ谷君はとても親身になって
色々な知識や心構えを俺に叩き込んでくれた
けれど
どれ程レクチャーされても
何度イメトレを重ねても
実践になると
チューから先がどうしても踏み込めない
そして
知識ばかりが頭の中にギュウギュウ詰め込まれたまま
学校は夏休みに入ってしまった
彼女の部活がない日は朝から会えるし
夜も割と遅い時間まで一緒に居られたりとチャンスは格段に増えたが
一向にそのチャンスを活かすことができないでいた
「……オレ……出口が見えません……」
「………千冬……」
三ツ谷君は
また憐れむような目で俺を見た