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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第5章 東京卍リベンジャーズ・松野千冬




次の日
待ち合わせの時間に映画館の前に行った


ちょうど何かの上映が終わったらしく
たくさんの人が中から出て来ている所で

人混みの中辺りを見回すと
先に着いていたレイナがチケット売場の近くで小さく手を振っているのが見えた



初めて見る私服姿

普段ひとつに結んでいる髪が
今日はサラサラと風になびいて
少し大人っぽく感じた



その日一緒に観た映画は
人気の俳優と女優がW主演と話題の
学園もののラブコメ

来ているのは女同士のグループが多くて
カップルは他に1組しか居なかった


ストーリーも甘々で
チケットを買う前にレイナが『本当にこの映画でいい?』と念を押す程だった



ベタベタの定番ラブストーリーだったが
何を隠そう男物女物問わずマンガ好きの俺にとって
この手の話には何の抵抗も無かった


それどころか途中ウルッとしそうになる場面があり
なんとか堪えて横目で彼女を見ると
俺に隠すように涙を拭いていて

そんな仕草が
何だかとても微笑ましかった




観終わった後
近くのファミレスで遅めの昼食を取りながら
さっきの映画の話をしているうちに
好きなマンガがいくつか同じなことが分かった


好きな曲の好みも結構重なっていることが分かって
そこからは一気に会話が弾んだ



その後CDショップへ行き
色々なアーティストのお互いのオススメ曲を一緒に試聴した


『…このサビの所の歌詞…すごく好きなんだ…』

「……ウン…いーね…」


少し腰を屈めながら
隣同士でひとつのヘッドホンを片耳ずつにあてると
彼女の肩がすごく近くて
とても歌詞を聞き取るどころじゃなかったけれど
俺は動揺を悟られないように必死で隠した







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