• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ







レイナを失い
深い喪失感に包まれていたイザナに

ある日
黒龍のOBから連絡が入った





伝えられた知らせは
何とか形を保とうと必死につくろっていたイザナの世界を

とうとう
粉々に壊してしまった







" 佐野真一郎の死 "










灰のようになったイザナは

仲間と離れ
失意の底を独りきりで彷徨い続けた






追いかけていたはずの夢も

大切な人と交わした約束も

雨雲のような黒い靄の裏側に隠れて




それが
どんなものだったのかさえ

いつしか、思い出せなくなっていった
















*




佐野真一郎がこの世を去ってから
2年半の月日が過ぎようとしていた





真夜中をとっくに過ぎた公園で、ベンチに座っていたイザナに
ひとりの男が声を掛けてきた



「…" 最強 " と謳われた男が…随分落ちぶれたな………兄貴が死んだ悲しみからか?……黒川イザナ…」


稀咲と名乗ったその男は
死人のような目をしたイザナに「自分の計画を聞いてほしい」と持ちかけた



「…黒川イザナをトップにした…" 最強の犯罪組織 " を創りたい…」





稀咲の計画は
まるで非の打ち所がなかった



" この男の言う通りにしていれば、必ず天下は取れるだろう "


そう思ったけれど

今のイザナには
なんの魅力も感じなかった




「………オマエは何も分かってない……オレに構うな…」


(……レイナが死んだあの日……オレの世界も終わったんだ…………もう…放っておいてくれ…)



全く興味を示さないイザナに
稀咲は「大切なことを言い忘れていた」と言った


「……手始めに……佐野万次郎が率いる " 東京卍會 " を潰す…」




イザナの肩が
ピクリと震えた



「…………オレは……アイツと組む気はねぇ…」

「………フッ………" 組む " 訳じゃない………マイキーを " 利用する " んだ…」











/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp