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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





「……ゴ…メンな……レイナ…………本当にゴメン…」


声を震わせるイザナの背を
小さな手が、宥めるようにさすった


「…………オレを許してくれないか?………もう一度…側に居させてくれ…」


その時
レイナはハッと息をのんだ

弱々しい力でイザナの胸を押し返し
身体を離す


『…………っ……でも…………でも……私はもう…』

「レイナ…………オマエと一緒に居たいんだ…」


言いかけた言葉を遮って
イザナは祈るように言った


「……………オマエの側に居たい…………もう2度と…手放したりしねぇから……………頼む……」


掠れた声で懇願するイザナを見つめていたレイナが
フッと身体の力を抜いた


『…………………ウン…………ありがとう…』





彼女の微笑みには


もう
取り繕ったような翳りはどこにも無かった





久しぶりに見る、レイナの心からの笑顔に

まだ付き合いはじめたばかりの頃のことを思い出したイザナは


彼女の身体を抱き寄せ

壊さないように
そっと腕の中に包み込んだ










その後
イザナはレイナを車椅子に乗せ
病院のすぐ近くにある運動公園まで散歩に行った


広い芝生を見渡せる場所にあるベンチに2人は並んで座り
子どもの投げたボールを繰り返し追いかける小さな犬を見ていた



『………イザナ………ゴメンね……』

「……ぇ…?」

『……驚いたよね……突然こんな事知らされて…………………私も…初めに知った時は、すごくビックリしたよ…』

「……」

『……………でもね……………バチが…あたっちゃったんだ、って考えたら………何か…納得したの…』


手首の傷跡をそっと指でなぞりながら
レイナは言葉を続ける


『…………自分で自分にこんな傷付けておいて…………今さら…この運命を恨んだりなんかしない……………潔く……受け入れるつもりだった…』


そこまで言うと
彼女は『ハァー…』と大きなため息をついた


『……でもさぁ…………こんな風にイザナともう一度会えちゃったりしたら………………何か……死ぬのが怖くなっちゃったよ…』









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