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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





「………………は…?……………ふ…ざけんな…………そんな訳ねーだろ…」

「……」

「……その医者…連れて来い………テキトーな事言ってんと承知しねぇぞ‼︎」


イザナの大声に続いて
レイナの母親のすすり泣きがロビーに響いた


「………………帰るぞ、鶴蝶…」

「イザナ…」

「……こんなくだらねぇ嘘に付き合ってられるか…」

「……っ……嘘なんか…つく訳ねーだろ…」

「うるせぇ‼︎……………オマエは残るなら勝手にしろ……オレは帰る…」

「…イザナ……ちょっと待…」

「待ってください!」


背を向けたイザナに
レイナの母親が呼びかけた


「……お願いします。…あの子に…会ってやってください…」


そう言ってイザナに深々と頭を下げる


「………もし仮に…今の話が………っ…本当、だとしても………オレ達はもう別れた………そんな相手に会ったって…アイツは喜ばない……嫌な思いをさせるだけだ…」

「そんな事ありません!」

「…っ…」

「……レイナは…自分の病気がもう治らないことを知ってます………残された時間が…あまり無いことも…」

「……」

「…あなたと会わなくなってから……あの子は…ずっと抜け殻のようでした………病気が分かった今も……もう、生きることを諦めてしまったみたいに…ベッドに横たわっているだけで……………残された時間があと僅かしかないのなら……レイナには…そんな風に最期の時をただ待ちながら過ごして欲しくないんです…」

「……」

「…これは…娘に何もしてやれなかった無力な母親の我儘です。………でも……どうか、聞いていただけませんか?」







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