第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ
やり場のない気持ちを抱えたまま
イザナは更なる闇の世界へ、深く堕ちていった
万次郎への恨みは
時間が経つほどに大きくなっていく
" アイツの大切なものを、全て壊してしまいたい "
そう考えたイザナは
動き出すチャンスを伺っていた
そんな時
たまたま顔を出した天現寺の黒龍のアジトで
イザナは " 無敵のマイキー " という名前を耳にした
「その話…よーく聞かせろ…」
黒龍の下っ端絡みの揉め事に
佐野万次郎と、その友人の一虎という男が関わっていることを知ったイザナは
チームの連中を使って、まずは一虎ひとりを襲わせた
一虎はしぶとく
なかなか万次郎に助けを求めなかったが
ある日
遂に奴らはチームを結成して黒龍にぶつかってきた
" 東京卍會 "
佐野万次郎が総長を名乗る
メンバーたった6人の真新しいチームに
九代目黒龍は、あっけなく潰されてしまった
翌日
獅音はボロボロの姿でイザナに土下座した
「……大将……もちろんこのまま引き下がったりしないでしょ?…オレ達も力貸そうか?」
「…川崎もイザナのひと声がありゃいつでも動くぞ…」
緊急事態を聞いて集まったS62世代が話し合いをしている最中
イザナの携帯が鳴った
「……鶴蝶か?……どうした…」
「イザナ、すぐに来てくれ…」
電話口の鶴蝶のただならぬ様子に、イザナは嫌な予感がした
続いた鶴蝶の言葉は
その予感を裏付けるものだった
「…レイナが大変なんだ…」