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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ




それから
数ヶ月が経った


総長の肩書きが外れ、自由に動けるようになったイザナは
様々なチームのトップを自分の支配下に置き、いざという時の兵隊になる駒を増やすと共に
裏の世界へも手を広げ始めた





そんな、ある日

普段は単車で通り過ぎていたような街に用事があって出向いたイザナは
偶然通りかかったパチンコ屋の前で、入場待ちの列に並ぶ母親の姿を見つけた


「母さん!」


動揺しながらも
数年ぶりに会った母親を追って店の中へ入っていく


「…母さん…」


呼び掛ける声を無視してパチンコを打ち続ける母親の背中に
イザナはずっと胸の中にあったことを聞いた


「なんでオレの事捨てたの?」

「……」

「…こんな事する為?」

「……チッ………メンドくせぇ…」


タバコを咥えたまま舌打ちをした母親は
信じ難い事実を口にした


「アンタはアタシの子じゃないの」

「…え?」

「アンタは前の旦那がフィリピンの女と作った連れ子」

「……」

「どーしようもねぇ男だったよ……結局チンピラに刺されて死んじまった…」


そう言うと
イザナを疎ましそうに見上げた


「…わかる?……アンタは他所の子………血がつながってないんだよ」

「…………え?」






突然
ひどい頭痛が襲ってきた


「……っ…」


息苦しさを覚えたイザナがフラつきながら外へ出ると
暗くなった空から、パラパラと雨が降り始めた






次第に激しくなる雨の中
真一郎のバイクショップを訪ねる


裏口へ呼び出し
出てきた真一郎をイザナは思い切り殴った


「うあぁあぁ‼︎」


地面に倒れ込んだ真一郎に
さっき知ったばかりの事実を突きつける


「知ってたんだろ真一郎‼︎なんで黙ってた!⁉︎」


真一郎は
ゆっくりと立ち上がりながら答えた


「あぁ…気づいてたよ……でも、そんな事どうでもいいだろ?」

「どうでもいいだと⁉︎一番大事な事だろ!⁉︎」

「……なんでだよイザナ……血のつながりなんてなくったって…オレとオマエはなんにも変わんねぇハズだろ⁉︎」



真一郎の言っている言葉の意味が

イザナには何一つ理解出来なかった








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