第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ
イザナが
泣きつかれて眠るレイナの姿を見てから
数日が過ぎた、ある夜
レイナが独りでマンションに居ると
たくさんの荷物を抱えた鶴蝶がやってきた
「……これから酒盛りやるから、氷とツマミ類だけ適当に仕入れとけって…蘭から連絡があった…」
『…そうなんだ、じゃあグラスとか用意しなきゃね』
「……それが…」
『…?…』
「…部屋の方の準備はいいから、レイナのこと外に連れ出しとけって…」
『…ぇ……どうして?』
「……蘭、何かスゲー慌てててさ……それだけ言って電話切っちまったから…理由とか何も聞いてねぇんだ…」
『……』
「…っ……とりあえず、言われた通り出掛けようぜ……氷だけ冷凍庫入れちまうから…」
『………いいよ。……私、ここに居る」
「……レイナ…」
『…皆が来るなら、会いたいもん。……聞かれたくない話があるみたいだったら…その時に出掛ければいいよ………ね?』
「……………分かった…」
『ありがと♪……そしたら、簡単なおつまみでも作っとこ?』
「…そうだな…」
2人はそう言うと、酒盛りの準備を始めた
それから30分ほど経った頃
玄関のドアが開いて、蘭と竜胆が入ってきた
2人がキッチンに居るのを見た蘭が、鶴蝶に詰め寄る
「オイ、姫連れて外に出とけって言ったろ」
『……ぁ……ゴメン…私がここに居たいって頼んだの。……邪魔だったらすぐに出掛けるから…』
そんな話をしていると
玄関の方から賑やかな女の声が聞こえ、獅音とモッチーが入ってきた
愛想笑いをしている2人の周りで、派手な化粧をした女達が大声で話をしながらゲラゲラと笑っている
その後ろには
イザナの姿があった
『……』
髪の長い女の肩に腕を回したイザナは、レイナの居るキッチンの方を見もせずに
そのままソファの前へ歩いていくと
女を座らせ、自分も隣に座った