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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





イザナが横浜のマンションに帰るのは、月に数回程度だった

鍵を使って玄関を開けると
レイナはいつも明るく迎えてくれる


寂しさを隠して取り繕った彼女の笑顔を見る度、罪悪感に襲われたイザナは
その想いから逃れるように彼女の身体を求めた




どんなに身勝手に抱いても
レイナはイザナのことを受け入れた


「……もう…このままどうなったっていいだろ……オレが居れば…」


行為の最中
身体を繋いだまま、イザナはいつもレイナにそう聞いた


『……ウン………私はイザナが居ればいい……他には何も要らないよ…』


彼女の声と言葉が、ヒリついたイザナの心を宥めていく


(………オマエは何があってもオレを裏切らない………そうだよな…レイナ……)



自分が優位に立っていることを確認するために
ワザと冷たく接して彼女を傷付けていた




大切だったはずのレイナに、そんな態度しか取れない自分が許せなくて
彼女の為には、もう別れた方がいいのかも知れないと思いながらも
イザナはレイナを手放すことができずにいた






『……イザナ……寂しいから、今夜だけは側に居てくれない?』


見送りに出てきた玄関先で
レイナは俯きながらそう言った


「…………ここが嫌なら…いつでも出てけよ…」

『……っ……嫌じゃない!………嫌じゃ…ないよ…………ゴメンなさいイザナ………もう我儘言わないから、許して…』

「……」

『……私をここに居させて………お願い…』


瞳を潤ませて必死に謝る彼女の姿が
イザナの歪な心に空いた穴を埋めていく


「………………好きにしろ…」


小さく震える肩を抱きしめてしまいたい衝動を堪えて

イザナはドアを開けると
振り返ることなく、夜の街へ出て行った








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