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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





真一郎が、初めて施設に会いに来てくれた日から
イザナはよく葉書を書いていた


身の回りで起こったことの報告や
自分の気持ち、悩みごと

聞いて欲しい話がたくさんあって
なるべく小さな字で書いても、葉書の白いスペースはすぐに埋めつくされてしまう


少年院に居る間も、その習慣はずっと続いていたけれど
出所して、レイナと一緒に暮らし始めてから
何故かイザナは真一郎に手紙を出さなくなった

無意識の行動に初めて気が付いたイザナは
改めて、自分にとってのレイナの存在の大きさを感じた



真一郎には
彼女の事も包み隠さず伝えていた


(……あの指輪が出来上がったら、レイナにプロポーズする。…籍を入れられる年になるまでは形だけだけど、そんなのは大した問題じゃない。…………次にバイク屋に来る時には2人一緒だ…………真一郎、驚くだろうな…)



" レイナと結婚して、家族になる "


真一郎と3人で、笑顔で話している場面を思い浮かべたイザナは
ずっと欲しかったものをようやく手に入れられるような気がして、とても幸せな気持ちになった


(……オレ達の夢を叶える為にも…そろそろ動き出さないと…)


そう思ったイザナは
例の話を持ちかけてみる事にした


「真一郎…」

「ん?」

「黒龍の次の代…オレに継がしてくれないかな」

「え?」


驚いたような声を上げた真一郎に
イザナは心からの想いを伝えた


「……兄貴の大事なモン、オレが守りたいから…」

「……」


真一郎は、しばらく黙った後
静かな声で言った


「……ウン……いつかお前にって思ってたんだ……………イザナ、ありがとう………兄弟でつないでいくのが夢だった…」


真一郎の答えを聞いて
イザナは本当に嬉しかった


(……ありがとう真一郎……オレたち2人だけの絆、絶対大切にするよ…)


そんなことを考えていたイザナに
真一郎は更に続ける


「……黒龍はお前…そして……万次郎に継がせたいから…」






その瞬間


イザナの心臓がドクンと音を立てた











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