• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





次の日から
イザナは蘭に紹介された仕事を始めた

蘭は " 忖度は無い " と言っていたが
「そんな訳ないだろ」とツッコミたくなるほど、真っ当な割には金になる仕事だった




1ヶ月が経ち
目標の金額が貯まったイザナは、スグに仕事を辞めた


そして
手にした金を全部つぎ込み、レイナに送る指輪を買った

蘭はさり気なく彼女の左手の薬指のサイズを調べてくれ、オススメのジュエリーショップを幾つか教えてくれた上に店まで付き添ってくれた



オーダーしてから指輪が仕上がるまでには少し日数がかかるようだった

レイナに似合いそうな指輪を選んで注文し、蘭と別れた後
イザナは真一郎のバイクショップを訪ねた



「真一郎!」

「おう!久しぶりだなイザナ」


客らしい客の居ない店内
咥えタバコで単車の整備をしていた真一郎が振り返る


「ケツ乗ってよ。ちょっと走ろ?」

「オウ、いーね。ちょっとまってろよ」


油まみれの手を拭きながら立ち上がった真一郎は
すぐ側に座っていた、額の左側に火傷のような痕がある少年に「スグ戻るから、少しだけ店番頼む」と言うと、外へ出てきた





愛機のCBR400F
エンジンの音を響かせて、のどかな平日の国道を走っていると
なんだか昔に戻ったような気がした


「イザナのケツに乗る日が来るとはなぁ」

「うまくなったろ?………そういえば…昔、教えてもらったギターも…だいぶ上達したんだ」

「お、ちゃんと練習してたのか」

「…うん……クスクス……" ギターが弾ける男はモテる " って…真一郎に言われたからね…」


そんな他愛のない会話が途切れた時、真一郎がポツリと言った


「……少年院[ネンショー]、いつ出たんだよ」

「……」


イザナは答える代わりに
自分が少年院に入っている間に、単車の世話をしてくれていた礼を言った


「……世話っつっても、エンジンかけに行ったくらいだよ……調子、どうだ?」

「んー。特に気になる所は無いかな」

「音も問題なさそうだな……ま、何かあったらいつでも持って来いよ」

「ウン。ありがと」



相変わらず優しい真一郎の態度に
イザナはホッとしていた






/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp