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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





下校の時間
同じ方角へ帰るイザナを見かけ、彼が私の家の近くの施設で暮らしていることを知った


次の日から
登下校の間も、学校に居る時も
気が付くと私はイザナのことを視線で追いかけていた

けれど
近所に住んでいるという以外は特に接点の無いまま、ただ月日は過ぎていく



そんなある日
クラスの男子が彼のスニーカーを小学校の池に投げ込んでいるのをたまたま見かけた私は
男子達が居なくなってから急いで拾い上げ、彼の元へ届けた


イザナは礼を言って受け取り
何事もなかったように濡れた靴を履いて帰っていった

次の日の朝
登校時間が一緒になった彼に、私が勇気を出して『おはよう』と言うと
少し驚いたようにイザナも「おはよう」と返してくれた



挨拶を交わせるようになってからしばらくして
体育の授業で活躍した彼に
帰り道、話し掛けたことがあった


彼は
思ったよりも気さくに相手をしてくれた

自宅の前に着いた時
『また明日も一緒に帰らない?』と聞くと、戸惑いながらも頷いてくれて
私はとても嬉しかった



それなのに
次の日から彼は、何故か突然私のことを避けはじめた




理由が分からず
ただただ悲しくて

嫌われてしまったのならもう諦めようと何度も思ったけれど
どうしてもできないまま月日が流れ
中学受験をして私立の女子校へ進んだ私は、イザナの姿を見かけることも無くなってしまった





学校帰りに歩いていた元町で、偶然再会した彼にあの時のことを謝られて
行きつけの喫茶店へ連れて行ってもらった

久しぶりに話をしたイザナは、自信に満ちていて
とても男らしくなっていた



花火に誘われ、今度こそ気持ちが通じ合えたと思っていた彼から
" 試しに " 付き合ってみないかと言われた時は
正直、とてもショックを受けた


けれど

実際に付き合ってみると、彼はとても優しくて
表には出さなくても、私のことを思ってくれているのがよく分かった






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