第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ
その言葉に漠然とした不安が込み上げてきたが
すぐにイザナの考え過ぎだと分かった
『…前より……背、高くなった………って、あたり前か………でも何か……大人っぽく…なった?………ぁ……それもあたり前だよね…………うーん……何て説明したらいいかな…』
彼女が悪い意味で言った訳ではないと分かったイザナは
ホッと息をつくと、力の抜けた身体を任せるようにレイナに抱き付いた
『…っ…イザナ……どうしたの、突然…』
「…………何でもねぇ…」
そう言いながらも
イザナの腕には徐々に力がこもっていく
『……』
レイナは応えるように抱きしめ返すと、イザナの胸に顔を埋めた
『…イザナ………私、本当にここに住んでもいいの?』
「……ぇ………オマエこそ、いいのか?」
『………さっきね……家から電話かかって来て…留守電にメッセージが入ってたんだ…』
「……」
『…今日のこと……学校からの連絡受けて…もう全部知ってる、って……相手がイザナだってことも…分かってると思う…』
「………そうか…」
『……うちの親……前みたいに強引に引き離すつもりは無いって………ただ…心配だから一度連絡が欲しいって……言ってたの…』
娘が自殺未遂をするほど傷付けられた相手にイザナが復讐したことを知っているレイナの両親は、2人の関係を受け入れようとしていた
思いがけない事実を聞いて、イザナは驚いた
「……ただでさえ反対されてたから……オレが年少あがりにまでなったら……オマエの親に…オレ達のコト認めてもらうのなんか絶望的だろって…思ってた…」
『……イザナ…』
「………家に…連絡入れろよ………今夜はもう遅いから……明日、一緒に荷物取りに行こう…」
レイナは嬉しそうに微笑んで頷くと
もう一度イザナに強く抱き付いた