第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ
「……オマエら、それぞれの場所で仲間を増やせ……もっと極悪[きわめ]ろ……いつか集まる時のために…」
イザナの言葉に
5人は頷いた
「…オレも…動こうと思ってる」
「……ぇ……大将、もしかして…」
「…黒龍、か?」
「あぁ……今はまだ仮退院中で目立った動きは取れないが…それが終わったら、頃合いをみて…次の代を継がせてもらえるよう頼むつもりだ」
「マジかよイザナ⁉︎そしたらオレもイザナのチームに入れてくれ‼︎」
「そのうちな。…ランドセル背負ってるうちはまだダメだ」
「えー!何でだよ」
「当たり前だろ。放課後のお遊びクラブじゃねぇんだよ」
みんながドッと笑うと
鶴蝶は口を尖らせて拗ねてしまった
「…くそぉ………分かったよ……オレ、それまでに毎日喧嘩して、もっともっと強くなってやる!」
「毎日喧嘩、か………フッ………まるで喧嘩屋だな。……期待してるぞ、鶴蝶」
イザナの言葉に、鶴蝶の機嫌は一瞬で直った
「オゥ♪任しとけ、イザナ」
笑顔になった鶴蝶は
ひとり言のように続けた
「…こうやって…夢に近づいていくんだな…」
『……夢…?』
その単語に反応したレイナは
イザナの顔を見る
「…ぁ……とうとうバレちまったか………居場所のない奴らを集めて、オレらの国を作ること……それが、オレの夢だ…」
『………やっぱり………思ってた通り、素敵だった……イザナの夢…』
「…あぁ……それと…オマエの夢、だろ?」
微笑んだイザナの瞳を見つめて
レイナは頷いた
『…ウン…………叶えてね……絶対…』
2人のやり取りを目の当たりにしたS62の男達は、戸惑いながら顔を見合わせる
「…なぁ獅音……オマエ見た事あるか?イザナのあんな優しい顔」
「あるワケねーだろ。オレ、いっつも怒られてばっかなんだから」
「…鶴蝶、大将って…姫と居る時いつもあんな感じなの?」
「?…あんな感じ…って……どんな感じだ?」
「んー。…何て言ったらいいんだろ……何か、こう…ホワ〜っとしてて…」
「…目の奥に♡マークが見える感じ?」
「ソレだわ♪竜胆、天才」
その時
イザナが皆のほうを向いた
「オマエら…何ヒソヒソ話してんだ?」