第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ
イザナの退院祝いとレイナの歓迎会は
蘭の「乾杯」の言葉を合図に始まった
長い間待ち望んでいた今日の日を迎えられたことを、誰もが喜んで
その場に居る全員が笑顔で
とても楽しい時間を過ごした
年上の男達から色々と食べ物を勧められ
目の前を取り皿だらけにした鶴蝶が笑顔でイザナに聞く
「なぁ…イザナが出てきたってことは、皆でチーム作るのか?」
「ゆくゆくはな…でも、今じゃない。………鶴蝶、オマエが個別に会うのは構わないが……他のヤツらは今後、外ではなるべくつるまないようにしろ」
「何で?仲良くしてちゃダメなのかよ?」
鶴蝶が少し不満そうな顔をすると
隣に居た蘭が説明した
「…一応、みんな地元仕切ってるからね。ウチは特にチームとかはないけど六本木でしょ…モッチーは川崎だし、ムーチョも獅音もそれぞれ自分のチームがある。…そのトップ同士がナァナァなのは良くないよな………絶対面倒くさいことになる…」
「…そういうモンなのか…」
「オレら、顔も名前も売れちゃってるからね。良くも悪くも目立つワケ」
「……なんだ……やっとみんな揃ったと思ったのに…」
残念そうな鶴蝶に、イザナが言う
「だから、集まる時はここに来ればいい」
「…ぇ……いいのか?」
「いいも何も、その為のアジトだ」
鶴蝶は
一気に笑顔になった
「オレは大将と鶴蝶の顔見たいからチョコチョコ来るつもり♪姫とももっと仲良くなりたいし」
「…兄貴……毎日のように通いそう…」
「「確かに」」
竜胆の言葉に頷く獅音とモッチーの隣で
ムーチョが飲み終えたビールの缶をグシャリと潰しながら言った
「…心配すんな。これまでみたいにいつでも稽古付けてやる」
「ウン!ありがとう」