第1章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介

ベッドに寝そべり
しばらくの間薄暗い天井を見つめていた圭介は
思い立ったように体を起こすと、部屋の隅へ行った


「…寝るならベッド使えよ」


声を掛けても反応がない


「オイ…」


圭介が女の肩に触れた
瞬間

女は目を見開き
弾かれたように身をすくめた


「…っ…悪ィ、驚かすつもりは…」


怯えた瞳で自分を見ている女に両手を上げて見せながら
圭介は言った


「ベッド貸してやっからこんな所で寝ンなよ。風邪引くぞ？」


言葉の意味を理解した女は
自分の身体に掛けられている毛布に気付いた


『……』


圭介にうながされ
素直にベッドに横たわる




床に座った圭介は
女に聞いた


「オマエ、名前は？」

『レイナ…』


その時
圭介は彼女の声を初めて聞いた事に気が付いた


「…ふーん」

『…アナタは？』

「…オレは、場地」

『…バジ…』

「…場地……圭介…」

『…ケースケ…』

「……」


それ以上特に話す事もないので
圭介はゴロリと床に身体を横たえた

そのまま寝ようとすると
レイナが起き上がった


『…圭介……隣に来て？』