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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第4章 東京卍リベンジャーズ・羽宮一虎




震えているレイナの肩越しに
一虎は自分の両手を見つめた


「……」


泣き出してしまった彼女を慰めたくて
背中にそっと手を添える


宥めるように
ポンポンとさすっていると

ひとり言のように
レイナが呟く


『…一虎の手……あったかくて…優しい…』


胸に顔を埋めていたレイナが
ゆっくりと顔を上げ
小さな声で求める


『……もっと…私に触って…』

「……」



一虎は
震える手で彼女の頬に触れた


指先で溢れた涙を拭うと
レイナが祈るように瞼を伏せた



そっと重ねた柔らかな唇から
確かな温もりを感じて


「…レイナ…」


一虎は
彼女の名前を呼ぶと

両腕の中に
包むように抱きしめた








触れ合うだけのキスが深いものへ変わると
抱きしめる腕の力も強まっていく


『……ん………一虎……』


まだ完全に乾いていない彼女の髪を耳にかけ
一虎の唇が首筋に触れる


『……んんっ…』


鎖骨の窪みから耳元まで舌先でなぞると
レイナの膝が崩れた







倒れ込むようにベッドに横たえ
彼女の顔の横に両手を付いて
ジッと見下ろす


胸の下で目を閉じていたレイナが
ゆっくりと目を開けた


「……」


見つめ返す静かな瞳に臆病な自身が映って
喉の奥がギュッと詰まる



(……誰かに心を開いても苦しむだけだって……あれほど思い知ったはずなのに…)





それでも
どうしても伝えたかった




この手を
"優しい"と言ってくれた人






こんな自分を必要としてくれる人が居るんだと

もう一度信じてみたくて






「……ごめんねレイナ………オレも…君が好きだよ…」




掠れ声の告白に
レイナは泣きそうな顔で微笑むと

両腕を伸ばし
一虎の首に絡めた


『……嬉しい…』



せがむように顎を上げるレイナに
顔を近付けていく



唇が触れる寸前

甘い声が聞こえた



『………いっぱい……キスして……』









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