第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ
「………秘密…」
『えー…クスクス……何で?…私には聞いたのに…………ねー…教えてよ』
「ダーメ。…まだ…今は内緒だ………でも…いつか絶対叶える…」
『……ずるーい……じゃあ…私もイザナの夢に乗っかる♪」
「…へ?」
『そしたら…イザナの夢が叶う時、私の夢も叶うでしょ?』
「……クスクス……何だよソレ……内容も知らないのに…」
『…いいの。………イザナの夢だもん………聞かなくても…絶対素敵な夢に決まってる…』
「……」
『……その夢に私も混ぜて?………ねぇ、いいでしょイザナ…いっぱい応援するから!』
「……………分かった。…オレの夢にオマエも連れてく………その代わり…叶う時は絶対隣にいろよ?」
『ウン♪約束する』
2人は微笑み合うと
目を閉じ、誓いのキスをした
夜明け前にアジトを出て、イザナはレイナを家へ送った
よく手入れされた生垣に続く立派な門の前で彼女が単車から降りた時、家のドアが勢いよく開いた
血相を変えて走り出てきたレイナの父親に
イザナは思い切り殴られた
『何するの⁉︎やめて‼︎』
「こんな時間にウチの大事な娘連れ回しやがって!」
『私が頼んだの!彼は悪くない‼︎』
「オマエは黙ってなさい!大体何だ!こんな派手な格好して!バイクに乗ってるがキミは中学生じゃないのか?いま警察に通報してやる!」
『もうやめてよ‼︎そんな事したら許さないから‼︎』
必死に間に入って庇おうとしていたレイナは
強引に引き離され、母親に引きずられるようにして家の中へと連れて行かれてしまった
「2度と娘に近付くな‼︎」
レイナの父親は吐き捨てるようにそう言うと
音を立てて門を閉じ、家の中へ入っていった