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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





施設の中に居場所を見つけられないでいたイザナと鶴蝶は
スタジアムの近くに使われていない廃ビルを見つけ、その中の1フロアに拾ってきたソファやテーブルなどの家具を置いて
自分達だけの秘密基地のようなアジトを作った


眠れない夜、イザナは部屋を抜け出し
隠してある単車の所まで行って
そのまま辺りを流したり
アジトで休んだりして過ごしていた



ある時
イザナはその話をレイナにした


『鶴蝶君は?一緒に行かないの?』

「アイツはいつもイビキかいて熟睡してる。…夜眠れない事なんてねーんじゃねぇか?」


レイナは、鶴蝶の眠っている姿を想像してクスクスと笑った


『…ひとりで行ってるなら…私も連れてって欲しいな…』

「だって夜中だぞ?…オマエ出掛けらんないだろ」

『大丈夫。窓からこっそり出るから』

「は⁇」

『お願いイザナ、今度行くとき私も連れてって?』

「……っ……レイナ、が…いいなら…オレはいつでも構わねーけど…」


付き合うようになってから
互いの呼び方が下の名前に変わった

イザナの方は照れもあって、まだ少しぎこちなくなってしまっていたけれど
彼女から自分の名前を呼ばれると、その度に何とも言えない幸せな気持ちになれるのだった




レイナにせがまれ
イザナは今夜彼女をアジトに連れて行く約束をした


『時間は?何時くらいに行くの?』

「…んー…タイミング見て抜け出すから…大体の時間しか約束出来ねぇんだ…」

『……そっかぁ…』

「…………レイナ……この間…オレの単車の音、分かるって言ってたよな…」

『ウン。遠くからでも、何となく聞き分けられるようになったよ』

「…じゃあ、その音が聞こえたら出てこい」

『分かった。ありがとイザナ♪』









微かに開けた部屋の窓から
聞き慣れたエンジン音が聞こえてきたのは
am1:00を過ぎた頃だった

レイナは靴を履いて窓から抜け出し
門の外で待っているイザナの元へと走っていく


「…待ったか?」

『ううん、大丈夫』


イザナの肩につかまりながら
単車にまたがり、渡されたメットを被る


「…じゃ、行くぞ」


イザナはエンジンをふかし
レイナを乗せて街灯の光の下を走り出した






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