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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ






(…どうして…あんな言い方をしてしまったんだろう…)




別に
カッコつけようとした訳じゃない


レイナが自分に対して好意があることが分かってもなお
彼女のことをどんなに想っているかを本人に知られてしまうのが、イザナは怖かった

自分の想いの方が、彼女よりもずっと大きいという現実を
認めたくなかったのかも知れない


だから
遊び半分に茶化すような言葉を使って、本当の気持ちを隠すことで
優位な立場に立とうとした







" 試しに付き合ってみねぇ? "


期待していたのとは違うセリフに
見開かれていた瞳は、一瞬翳った

けれど、すぐに元に戻って
レイナはその場で " OK " をした






その日から
2人は付き合いはじめた


帰宅部だったイザナは
レイナの部活動が終わる時間に合わせて
毎日、元町まで迎えに行った


天気の良い日は単車で
雨の日は傘を差して

約束の橋の上で待っていると
小さく手を振りながらレイナが駆けてくる

笑顔で手を振り返したい気持ちを堪え
気怠げな口調で「おつかれ」と言うのが
イザナの毎日の習慣になっていった


後は、その日によって
マスターの喫茶店へ顔を出したり
山下公園を散歩したり
単車に2ケツして、少し遠くまで行くこともあった




レイナが初恋の相手だと、昔ポロっと打ち明けてしまっていた鶴蝶には
彼女と付き合い始めたのを内緒にしておこうと思ったが

ビブレの地下のHMVでバッタリ会ってしまった日
「あの事は言うな」と釘を差してから、観念して3人でゲーセンで遊んだ


それ以来、一緒に行動することも増えて
レイナは鶴蝶とも次第に仲良くなっていった






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