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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





商店街の横道を抜け、川沿いに出たところで
レイナは手を離した

まだ少し赤味が残る頬を冷ますように
手のひらでパタパタと顔をあおぎながら、小さくため息をつく


『……』


相変わらず眉間を寄せたままの彼女の顔を見て不安になったイザナは
もう一度確認した


「………本当に……許してくれるの…」

『……ぇ…………あぁ………ウン……………もう、いいよ………許すって言っちゃったし…』

「……」

『……ずっと……黒川クンに嫌われてるんだと思ってたから………そうじゃないなら、それでいい…』


レイナはそう言うと、鞄を肩にかけ直した


『…じゃあ、ね』


くるりと後ろを向き、歩き出した彼女の背中を
イザナは見つめていた


「……」


レイナとの繋がりを自分から断ち切ってしまったことを
ずっとずっと後悔していた

出来ることならあの日に戻って
続きをやり直したかった


彼女ともう一度話をすることなど、叶わない願いだと思って諦めていたのに

こんな風に再会できて
自分を許すと言ってくれるなんて
夢なんじゃないかと思った



(……このまま……また…会えなくなるのは嫌だ…)



イザナは大きく深呼吸すると
ありったけの勇気を出してレイナに声を掛けた


「…っ…待って!」


彼女が
足を止めて振り返る


「……時間潰すなら……いいトコ知ってる…」







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