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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ




残されたレイナは
イザナの方をチラッと見た後、女達とは反対の方向へ歩き出した


「……っ…」


目の前で起こった展開に呆然と立ちすくんでいたイザナは
慌てて後を追う


商店街の人混みの中を早足で歩きながら
レイナは独り言のように言った


『…どうして着いてくるの…』

「……」


イザナが何も答えないでいると
レイナは立ち止まり、後ろを振り返った


『…何か用?』

「……ぇ………あ…の………どこ…行くの…」


怖いモノも
失うモノも
何も無いはずなのに

彼女を前にすると
未だに緊張してしまう自分に戸惑う


おずおずと尋ねたイザナに
レイナは怪訝そうに眉をひそめた


『いま駅に行ったらさっきの子達にまた会っちゃいそうだから、どこかで時間潰すだけ。……ていうか…そもそもアナタには関係ないでしょ?』


その言葉を聞いたイザナは
" 別に友達というわけではない " とさっき彼女に言われたことを思い出した


「……」

『………どうしてそんな顔するの……私のことが嫌いなら…これまで通り放っといてよ』

「嫌いだなんて…そんな…」

『…じゃあ、何なの…』

「……」

『…………先に逃げたのは…黒川クンの方じゃない…』

「…っ…」

『……私に近付かれて迷惑だったんでしょ…』

「…違うよ!……嫌いなわけでも…迷惑だったわけでもないんだ…」

『……』


悲しそうに俯く彼女を前に
イザナは素直に頭を下げた


「あの時は本当にゴメン‼︎」


彼女を守るためだったとはいえ
約束を破って傷付けてしまった事を
ずっと謝りたかった


今さら何を言っても言い訳になってしまうと思ったイザナは
それ以上のことは言わず、黙って頭を下げ続けた





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