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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





露骨に接触を避けるようになったイザナに
レイナが何かを言ってくるようなことはなかった

自分に近付かなくなったせいか
彼女が奴らから嫌がらせを受けている様子は無くて
イザナは心からホッとした




月日は流れ、4月になると
クラス替えで2人は別々のクラスになった



新しいクラスでも
施設から通っているイザナの噂はすぐに伝わった

以前のクラスのようにグループでイジメてくることは無かったが
今度のクラスメイト達は
逆に誰もイザナの側に近寄って来なかった

関わるなとでも親から言われているのか
どこか一線を引かれているような空気の中で
イザナは淡々と孤独な毎日を過ごしていた








そんなある日
施設に男が訪ねてきた


「お前がイザナか!」



男の名前は " 佐野真一郎 "

彼は
自分のことをイザナの兄だと言った








それから
イザナの生活は一変した



" 黒龍 " という暴走族の総長をしているという真一郎は
度々施設を訪れてはイザナを外に連れ出した


バイクの後ろに乗せてツーリングをしたり
ケンカの仕方も、一から教えた

身体能力の高かったイザナは
言われたことをすぐにマスターし
どんどん強くなっていった



不良の遊び方も
服も
髪型も
笑い方も

全部
イザナは真一郎から教わった


ずっとお兄ちゃんが欲しいと思っていたイザナにとって
真一郎と過ごす時間は本当に楽しく、幸せだった


そして、自分に自信が持てるようになると
これまでみたいにやられっぱなしのままではいなくなった



(…嫌がらせをしてくる奴なんか、片っ端からやっつけてしまえばいいんだ…)



真一郎という絶対的な味方と
力を手に入れたイザナは

次第に
怖いモノが無くなっていった








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