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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第15章 東京卍リベンジャーズ・黒川イザナ





洋風の真っ白な壁と
広い庭のあちこちに咲く花の香りに包まれた彼女の家

よく手入れされた生垣に続く立派な門の前で
イザナはいつものように「じゃあね」と言った


『…ぁ…』

「…?」

『…黒川クン、明日も一緒に帰らない?』

「……ぇ…」

『………ダメ…かな…』

「…ううん!ダメじゃない!」

『…フフ……良かった。…それじゃあ、また明日ね』

「……ぁ……ウン…」



ランドセルの赤が建物の中へ消えていくまで
その場に立ち尽くしていたイザナは

パタンと彼女の家のドアの閉まる音が聞こえた瞬間
全速力で駆け出した



心がウキウキして
じっとしていられない


こんな気持ちになったのは初めてだった





苔むした長い塀の横を走り抜け
施設の玄関を入ろうとした時
背後から声がした







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