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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第14章 東京卍リベンジャーズ・九井一




玄関のドアに
鍵はかかっていなかった


「……」


九井は靴を脱いで上がり
ベッドの方へ歩いて行って、枕元のスマホを手に取ると
ソファの上で膝を抱えているレイナの方を向いた


「…朝っぱらからバタバタして…悪かったな」

『……』


玄関の方へ歩き出そうとした時
それまで何も言わなかった彼女が口を開いた


『……このまま出てくなら…もう会わない…』

「…っ…」


その言葉を聞いた九井は
何とか誤魔化してこの場を収める作戦に出た


「………フッ……何…怒ってんだよ…………チョット…寝ぼけただけだろ…」

『…嘘』

「嘘じゃねーよ」

『……』


ソファの方へ近付き
引きつった笑顔を浮かべてレイナを見下ろす


「…なぁ……悪かったって……………謝るから機嫌直せよ…」

『……っ…』

「な?」


レイナはそう言った九井をキッと睨んで立ち上がると
頬を思い切りビンタした


『バカ!何で謝るの⁉︎』

「…っ…」

『もうアナタなんて嫌い!大っ嫌い‼︎』

「…オイ……レイナ…」

『帰りたきゃ帰ればいいでしょ⁈…早く出てってよ!もう二度と来ないで‼︎』

「…ちょっ…待ってくれ……話を…」

『話なんて聞きたくない‼︎』


ポロポロ涙をこぼすレイナを見て動揺した九井は
彼女の腕を引き寄せた


『離してよ!…離して!」

「…ゴメン……ゴメンなレイナ…」

『もう嫌なの‼︎』


暴れる身体を抑えるように
強く抱きしめる


「…ゴメン」

『…っ』

「…本当に…ゴメン」

『……』

「……許してくれ………頼む……頼むから…」


逃れることを諦めたレイナは
泣きながら九井の胸を叩いた


『……私にこだわるのは……好きだった人に似てるからなんでしょ…』

「……ぇ…」

『…そ…んなの……他に探せばいいじゃない!もう私を巻き込まないで‼︎』

「……」

『……これ以上……苦しめないでよ…』






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