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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第14章 東京卍リベンジャーズ・九井一





彼女の首筋に顔を埋めながら
胸元に手を触れたところで現実に引き戻される


夢の中でも
いつもこの先はなかった



『……どう…したの…』

「…………ゴメン………やっぱり…出来ねぇ…」

『………私が……偽物だから…?』

「…っ…そうじゃない………そうじゃなくて…」


今にも泣き出しそうなレイナを見て
慌てて否定する


「……多分……オレの中のあの人が…そういう対象じゃないんだ………オマエのせいじゃない…」

『……』


隣に横たわり
彼女の身体を抱きしめる


『……っ…』

「…………レイナ………ありがとな…」

『……』

「……オレの事……慰めようとしてくれたんだろ…?」


九井がそう言うと
レイナは腕の中でフッと笑った


『……違うよ…』

「……?…」

『……………私………アナタが好きなの……』

「……」


しばらくの沈黙の後
九井は静かに言った


「………オレは……やめとけ…」

『……………ウン…………分かってる…』


レイナはそう言うと
九井の胸元に額をつけた


『……ちゃんと…分かってるよ……だから大丈夫…』

「……」


震える肩を抱きしめながら
宥めるように背中を撫でていると

しばらくして
腕の中から小さな寝息が聞こえてきた


目元にクマがあった彼女は
きっと、昨夜眠れなかったのだろう

誰かに心配されたのは久しぶりだった


自分のことをそんな風に思ってくれたレイナに
また少し胸が温かくなって

九井は
彼女を抱きしめたままそっと目を閉じた







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