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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第14章 東京卍リベンジャーズ・九井一





「……」


自分を守るように抱きしめている彼女の無防備な背中は
確かに少し寒々しく見えて

九井はモゾモゾと横を向くと
レイナに背中を合わせた


「………これで…どうだ?」

『………………ウン………すごく…あったかい…』



シャツ越しに素肌のぬくもりを感じて
急激に睡魔が襲ってきた




眠りにおちる寸前


九井の耳に

小さく『ありがとう』という声が聞こえたような気がした







離れて眠っていた時とは比べものにならない安心感に包まれ
これまでで1番深い眠りの底を心地良く漂っていた九井は

1時間もしないうちに
聞き覚えのある微かな電子音によって
突然、現実へ引き戻された


飛び起き
床に脱ぎ捨てたジャケットからスマホを取り出す

電話の相手は三途だった
担当していた取引相手との間にトラブルがあったらしい

小声で2、3やり取りをし、「すぐ行く」と言って通話を切ると
服装を整えジャケットに袖を通した


『……帰るの?』

「…あぁ…」

『……仕事…?』

「…そうだ………何度も起こして悪かったな…」


玄関の方へ向かおうとした九井に
レイナが言った


『……ねぇ……終わったら…戻って来て…』

「…ぁ……でも……多分、朝方になる…」

『それでもいいから…』

「…………分かった…」



玄関のドアが閉まる音を聞いたレイナは
今まで九井が眠っていた場所に触れると
シーツに頬を寄せ、そっと目を閉じた







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