第4章 東京卍リベンジャーズ・羽宮一虎
6畳一間のワンルーム
レイナは突き当たりの窓を開けると
干してあった洗濯物を『良かった…乾いてる』と言って
ひとまとめに取り込み
床の上に投げる
そしてその中からバスタオルを2枚取ると
1枚を一虎に渡し
もう1枚のタオルで自分の髪を拭き始めた
『…結構濡れちゃったね。……う〜…パーカーもビショビショ…』
顔をしかめながらそう言うと
彼女はおもむろにパーカーを脱いで洗濯カゴに放り込んだ
「…っ…」
パーカーの下に着ていたのは
ビキニのトップスだった
『…一虎も服濡れちゃったんじゃない?…ここの前に干しとけばすぐ乾くよ…』
何も気にしていない様子でそう言うと
レイナは扇風機のスイッチを入れる
「……」
一虎は濡れてしまったシャツを脱ぎ
扇風機の風のあたる所にかけた
2人で髪を拭きながら
大粒の雨が叩き付ける窓の外を眺めていると
また空が明るく光り
雷が近くに落ちたような大きな音がした
『きゃあっ!』
強く目を閉じたまま抱きついているレイナに
一虎は言った
「……ねぇ…コレはちょっとまずくない?」
『……へ…?』
目を開けると
小さくバンザイをした一虎が困ったように眉を下げている
「…オレ……一応、男なんだけど」
上半身裸の男性に
ビキニ姿で抱きついていたことに気が付いて
レイナは慌てて身体を離した
『…ごめん…』
頬を染めて背を向けた彼女を見て
一虎はクスクス笑った