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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第14章 東京卍リベンジャーズ・九井一




「は?」

『…知らない?…ひとりで寝るより隣に誰か居た方が良く眠れるの』

「……」

『……別に襲ったりしない……って言うか…立たない男なんて襲っても虚しいだけだワ…』

「あ゛?」

『…いいから来て………ホラ、早く…』

「……」


九井がソファから立ち上がり、ベッドの側へ行くと
女は大きなブランケットを頭からかぶってしまった




「……」

(……前によく眠れたのは…いつだったろう…)


いくら考えても
思い出せなかった



ベッドの端に腰を下ろし
ブランケットを掴んで中を覗くと
膝を抱えて丸くなっている女の背中が見えた


『…チョット!… そんなに持ち上げないでよ』

「………オマエ……いつもそうやって寝てんの…?」

『…うるさいな……これが落ち着くんだからいいでしょ…』

「……」


九井は何も答えず
服を着たまま彼女の隣に身体を横たえた





2人の間は離れていて
女の体温は感じられない

けれど
隣に人がいる気配だけはしっかりと伝わってきた


『…見送ったりしないから、起きたら勝手に出てって』

「……あぁ…」



(……これなら少し眠れるかも知れない……)


そう思った九井は
静かに目を閉じた






『……………ねぇ…』

「……何だ…」

『………どうして…私に会いに来たの…?』

「…………………分からない…」

『……』





その後は
お互い何も言わなかった




名前も知らない女のベッドの片隅で
九井はいつの間にか睡魔にさらわれていった










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