第14章 東京卍リベンジャーズ・九井一
その言葉が
九井の神経を逆撫でした
「…オマエには関係ない」
ピリッとした空気を放った九井に
女は「はいはい」と小さく両手を上げて降参を示した
『……私に興味があったワケじゃないんだ……バカバカしい…』
乱暴にタバコをもみ消すと
女は立ち上がって大きなあくびをした
なんの躊躇も無くガウンを脱ぎ
部屋の向こう側にあるセミダブルサイズのベッドに裸で潜り込む
『……用が無いなら帰って……私なんだか眠いの…』
「…っ…」
彼女のあんまりな態度に
九井はひとこと言ってやりたくなった
「………部屋に誘っといて…何だよ…」
『……送ってとは言った……でも残ったのはアナタの意思でしょ?………そもそも店に訪ねて来たのもアナタ………そのくせ、その気にならないのも全部アナタじゃない………人のことバカにしてるの…?』
「…バカにしてるのはソッチだろ…」
『…あーもぉ……面倒くさ…』
女は
苛立たしそうに九井を睨んだ
『……アナタいっつもそんなイライラしてるの?…睡眠足りてないんじゃない?』
「…は?……急に何言って…」
『昨日も思ったけど目の下のクマ酷いわよ……絶対寝不足でしょ…』
「……」
『ホラ』
女の手が
ポンポンとベッドの上をたたく
『…ここで少し眠ってけば?』