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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第13章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②(続編)




細い指先が
腹の傷跡をゆっくりとなぞる


『……もう……痛く…ないの?』

「…あぁ………すっかり治ったから…もう何ともねぇ…」

『………そう…』


止まったはずの涙が

一粒
床の上にポタリと落ちた




今後
彼女はこの傷を見る度
裏切られた気持ちになるんだろうか


逆の立場になって考えた時
俺は初めて
レイナに対して、本当に申し訳ないことをしてしまったのだと後悔した


「……俺の事……嫌いになったか…?」

『……』

「………もし…そうだとしても……当然だと思う…………どんなに謝っても謝りきれねぇ事を…俺はしちまったんだな……本当にゴメン…」


レイナはもう一度頭を下げた俺の手を取り
ベッドの方へ引いていくと

『…もう…寝よ?』と言って布団に潜り込み、壁の方を向いた


「……」


彼女がこの場を去ろうとしなかったことに安心し
言われるまま隣に横たわる


「………ゴメンな…」

『……もう…謝らないで…』

「……」

『…明日になれば…大丈夫………でも…今だけは……顔見れない…』

「……」

『………涙が止まらないの…』

「…レイナ…」

『……………圭介………ギュッてして…』


小さく震える背中を
腕の中に包み込む


『……今日は……このまま眠っていい…?』

「………あぁ…」


回した腕に添えられた指先を握りしめ
俺は祈るように言った


「………許してくれなんて言えねぇ……でも…レイナがもう一度オレのことを受け入れてくれるなら………オレ…何でもする…」



大切にしたいと思っていたはずの彼女を
こんなにも傷付けてしまった


俺のことをなんとか許そうと苦しんでいる姿を見て
償いの為ならばどんな事でもしたい、と
本気で思った



レイナは何も答えなかったけれど
この手を握り返してくれた





そして

俺たちはそのまま目を閉じ、眠ったのだった














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