• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②





痛みに意識を持っていかれないよう
髪を縛って気合いを入れる


(……早く……稀咲の所まで行かなければ…)


鉄パイプを拾い上げ
俺は目の前に立ち塞がる参番隊の連中を片っ端から倒していった


廃車の上を跳ねるように登りつめていく

頭の中が
妙に冴え渡っていた


(……あと少し……もう少しで届く…)





そして
俺はついに参番隊の副隊長を倒し

稀咲の喉元にパイプの先を突き付けた



「……チェックメイトだ…」


そう言った自分の声が
水の中にいるような聞こえ方をしていると思った




次の瞬間

口の中に血の味がした



目の前の稀咲の顔が霞んで
足に力が入らなくなった俺は、その場に倒れた















少しの間

気を失っていたらしい



身体が寒くて仕方がなかった




「…大事なモン壊すしか脳がねぇなら……オレがここで…壊してやる…」



ボンヤリと目を開けると
一虎の身体に馬乗りになって、顔面を殴り続けているマイキーの姿が見えた


マイキーの身体は
あの黒いオーラに完全に包まれていた





(………ダメだ……マイキー…)



周りの誰も
近付くどころか声を掛ける事さえできないまま
その場に立ち尽くしている



(……マイキーを止めなきゃ……一虎が死んじまう……)



頭の中は
その事だけだった




俺は
声を振り絞るように名前を呼んだ



「マイキー………マイキィィ‼︎」








どうやって立ち上がり
下まで降りたのか分からない


気が付くと
目の前に驚いた顔のマイキーがいた



「……俺の為に……怒ってくれて…ありがとな…」





とにかく

この場を収めなければ




マイキーを止めるには

一虎が刺した傷で俺が死ななければいい



そう思った





「…オレは…死なねーよ………こんな傷じゃあ…オレは死なねー‼︎」



ふらつきながら
倒れている一虎の前まで行き

ポケットから
さっき引き抜いたバタフライナイフを取り出した



「……気にすんなよ…一虎………オレは…」



ナイフを両手で握りしめ
頭の上にかざして


力一杯
自分の腹を突き刺した





「…オマエには殺られねぇ…」











/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp