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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②




待ち合わせ場所に現れた一虎は
もうあの頃のパンチパーマではなく
襟足を伸ばした髪に
金のメッシュを入れていた


「元気だったか?…うわ!…オマエ髪ながっっ!ウザくねーの?」

「あ゛?るせーな、オレの勝手だろーが」

「…ぅわあ〜♪場地だ!」

「は⁇あたりめーだろ」


嬉しそうに抱き付いてくる一虎の笑顔は
2年前とちっとも変わっていなかった


(……おかえり…一虎……)


肩に回される腕の重みを懐かしく感じながら
俺は泣きそうな気持ちを堪えて言った


「重ってーんだよ!ベタベタくっ付くんじゃねぇ」

「いーだろ♪ひさびさに会ったのに冷てぇコト言うなよ場地〜」





繁華街を並んで歩きながら
あの頃の感覚を取り戻すように
俺達はくだらない軽口を言い合った



(……これなら……大丈夫かも知れない…)














出所の日が近くなってから
俺は何度かマイキーに一虎の話をしてみた



" 一虎は、マイキーを喜ばせたかった……だから、あいつは受け入れられない "


" たとえマイキーの兄貴を殺しちまっても…自分を肯定する為に、マイキーを敵にするしかなかった "



大切な家族の命を奪っておきながら
本当は言えることではなかったけど



" ただ、マイキーの喜ぶ顔が見たかった "


アイツの根っこにあったその気持ちだけは
何とか分かってやって欲しかった



マイキーはそんな俺の思いを察して
怒るようなことはしなかった


けれど

理解してくれることも
決して
なかった






俺がその話をするたび

マイキーは
「一虎の事は絶対に許せねぇ」と言っていた




(……でも………今すぐじゃなくても……もっと時間が経てば……)



俺を許してくれたように

マイキーの気持ちも
変わってくれるかも知れない








" また、みんなで笑える日がくるかも知れない "





その日が来ることが


俺の

たったひとつの願いだった
















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