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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②





「痛えな!何すんだよ!」

『圭介になんて事言うの⁈謝って!謝ってよ‼︎』

「…ざけんなコイツ!」


レイナを殴り返そうとして振り上げた手を俺が咄嗟に掴むと
彼女の兄は足で彼女の腹を蹴った

後ろへ倒れたレイナを見た途端
我慢の限界を迎えた俺はとうとうブチ切れてしまった


「…家族の問題だっつーなら、レイナの居場所奪うような事してんじゃねー‼︎」


顔を殴られた彼女の兄は吹っ飛んで行った


「キャー!」


声を上げて兄の方に駆け寄った母親にも
俺は怒鳴った


「アンタもアンタだ‼︎母親のくせに、こんな奴の味方して実の娘を家から追い出すってどういう事だよ‼︎」

「…ア…アナタに何が分かるのよ…」

「分かんねぇよ‼︎…子供よりもテメーの立場守ってるよーな奴のことなんか分かってたまるか‼︎」

「……っ…」



その時
遠くからパトカーの音が聞こえてきた




騒ぎを聞いて近所の住人が通報したらしく
お巡りが彼女の家の前に集まってきた



彼女の兄を殴った俺はパトカーに乗せられ、警察署まで連れて行かれたが
レイナから話を聞いて、警察も事情を察したようだった

相手側にも大いに原因があったということで
注意を受けただけで俺は家に帰された


警察署に呼び出された母親は
俺の顔を見るなり「ばかたれ」と言った

けれど
もらったゲンコツは
いつもより優しかったような気がした










その夜
俺はレイナを公園に呼び出した

顔を見た途端
彼女はこちらへ走ってきた


『ごめんなさい圭介、私のせいであんな事になって…』

「オマエのせいなんかじゃねーよ……それより…大丈夫か?」


頬に手をやると
もう熱は引いたみたいだった


「…腹は?…転んだ時に怪我とかしなかったか?」

『…大丈夫……どこも…何ともないよ…』

「……良かった………家の方は?…アイツ、まだ居るのか?」

『………ウン…』

「…じゃあ……予定通り行くか?……それか、ウチに泊まりに来るか?…どっちがいい?」

『……』

「…………レイナ…?」


名前を呼ぶと
彼女は顔を上げた


『………圭介………私、もう逃げるのはやめる…』







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