第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
『…圭介っ…』
門を開け
俺に飛び付いてくる
「レイナ⁉︎…大丈夫か?」
『…ウン……部屋に入って来られて…リュックに荷物詰めてるの見つかって…』
レイナを追いかけるようにして玄関から出てきた彼女の兄と母親らしい女が、俺達の前に立った
顔を見ただけでブン殴りたくなったが
彼女に迷惑がかかるとまずいのでなんとか堪えた
「………とっくに切れたと思ってたのに………オマエ…まだウチの妹に付きまとってたのかよ…」
「…あ゛?」
『酷い言い方しないで!私は妹なんかじゃないって言ってるでしょ!』
「……クスクス………酷い言い方してるのはどっちだよ?……血が繋がってなくたって…俺たちは兄妹だろ?」
『違う‼︎兄妹じゃない!』
「………どんなに嫌がったって…俺とレイナは兄妹なんだよ……もういい加減諦めて…仲良くしよう?」
『……』
「………ハァ…………昔はもっと良い子だったじゃないか……手繋いだって…腕組んだって……嫌がったりしなかったのに…」
『……や……やめて………言わないで…』
レイナの声が
怯えるように震えだした
「……見てみろ…レイナのせいで母さんが心配してるぞ?……早くお兄ちゃんと仲直りしよう…」
『……嫌………来…ないで…』
首を横に振って後ずさりするレイナの方へ
両手を広げながら近づいていく
「……ホラ…おいで……昔みたいにギューってしてやるから…」
「もう止めろよ!」
泣きそうな顔で耳を塞いだレイナを背中に庇うと
彼女の兄は俺を睨みつけた
「…これは家族の問題だ…オマエには関係ない…」
「でも嫌がってんだろ!」
「……フッ………黙ってろ……この犯罪者が…」
「……っ…」
「……いくら未成年だからって、オマエのやった事なんか知ってるやつは知ってんだよ………人殺して捕まった仲間は元気か?…共犯のオマエが何で年少行かずにこんな所にいるんだ…」
その瞬間
レイナは兄の方へ走って行き
いきなり頬を平手で殴った