第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
部屋に戻り、2人きりになってから
俺はレイナに言った
「……レイナ……親に頼んで許可もらうなんて…嘘なんだろ…」
『……っ…』
「…また…ひとりでどっか行こうとか思ってねぇ?」
『……………何なの……その圭介の野生のカン…』
「……オマエなぁ…」
『………ここに泊めてもらうなんて…やっぱり無理だよ……圭介のお母さんまで巻き込みたくない…』
彼女はそう言うと
俯いて唇を噛んだ
「………………じゃーさ……どっか行こうぜ…2人で」
『……ぇ…』
「…ずーっと前……単車乗って遠出しようって約束した時のこと、覚えてるか?」
『…………ウン……よく覚えてるよ…』
「…あの約束した帰り道さぁ……オレ、オマエ連れてどこに行こうかって…色んな場所思い浮かべてたんだ………それ、全部一緒に行こう…」
『………圭介…………ありがとう』
心からの嬉しそうな顔に
俺まで笑顔になる
「……1回帰るか?……準備とか、あるだろ?」
『…そしたら…シャワー浴びて着替えて、荷物持って来る…』
「分かった」
12時にいつもの公園で待ち合わせをすると
レイナは俺の母親に改めて挨拶をして帰って行った
待ち合わせの12時
公園の入り口に単車を停めて
俺はレイナを待っていた
けれど
10分経っても15分経っても彼女は来なかった
今まで待ち合わせに遅れたことのない彼女の事が心配になって
俺は公園に単車を置いたまま
歩いて家の方へ様子を見に行った
久しぶりに来た彼女の家
冷たく閉ざされた鉄製の門の前で、メールを入れてみようかと考えていると
玄関のドアの内側からレイナの声が聞こえた
『もういい加減にして!アナタには関係ないでしょ⁈』
「…大事な妹のこと心配して言ってるのに…そんな言い方はないだろ?」
『私はアンタの妹なんかじゃない‼︎荷物返してよ!』
「レイナ!お兄ちゃんになんて事言うの!」
そのすぐ後にバチンと叩くような音がした
門を開けようと手を伸ばした時
玄関のドアが勢いよく開いて頬を押さえたレイナが外に出てきた