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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②




手を貸して布団の上に乗せてやると
彼女は目をキラキラさせて『わぁ〜♪ドラえもんみたい』と、千冬と同じ感想を言った



部屋の電気を消して
俺も押し入れに上る

試しに2人並んで寝転んでみると
あたり前だが、ものすごく狭かった


「………やっぱコレじゃ寝らんねーか…」

『全然大丈夫♪…お布団フカフカだし、圭介の匂いがして落ち着く……よく眠れそうだよ…』

「……そうか?………じゃあ…もう寝ろ…」

『うん。おやすみ圭介』

「…オゥ……おやすみ…」






そうは言ってみたものの
隣が気になって何だか眠れない


彼女がいる壁側をなるべく見ないように
月明かりの差し込む部屋の天井を眺めていると
右手の小指に何かが触れた


「……」


レイナの指先が
控えめに
少しずつ絡められていく

それは
見失ってしまった細い糸を
手さぐりで探しているみたいだった



小さな手を取り
指と指を交互に重ねるようにして握ると
彼女も、強く握り返してくる

それだけで
胸が締め付けられたように苦しくなった






一体、彼女は

これまでに幾つ
孤独な夜を過ごしたのだろう



居場所も無く
誰にも頼れずに

あの店の
あの席に座って
夜が明けるまでの長い間、何を想っていたんだろう 




知らない所でずっと苦しんできたレイナを
これからは、俺がこの手で守ってやると
強く胸に誓った





溢れてくる気持ちを少しでも伝えたくて
手を繋いだまま彼女の方へ身体を向け
左腕だけで包むようにそっと抱きしめる


(……ひとりじゃない………側にいる…)


真っ直ぐで強いその想いは
昔、レイナがくれたものだった

彼女は、上手に受け止められなかった不器用な俺のことを許し
ずっと寄り添ってくれた


(……今度は…オレの番だ…)







その時

俺の胸に額を付けたままジッとしていた彼女の
小さな声が聞こえた



『………圭介…………頼みがあるの……』







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