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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②




夏休みが
あと数日で終わる頃

俺は千冬からのツーリングの誘いを断り
夜中、ひとりでゴキに乗っていた


敵の情報をなにか手に入れたくて、元愛美愛主の縄張りを偵察してきたが
その日も特に収穫はなかった



その帰り

いま走っている道が、以前レイナを見かけたファミレスの前に続いていることに
ふと、気が付いた


店の近くまで来た時
少しスピードを落とした

横目で中を覗くと
窓側の席に彼女の姿を見つけた






コチラに気付いていないレイナの横を
ゆっくりと通り過ぎる


しばらくそのまま走っていた俺は
2ブロック程過ぎた信号が赤に変わり、ブレーキをかけた


「……」






赤い光を睨みつけながら
貧乏ゆすりのように空吹かしをする

浅い呼吸が苦しくて
俺は大きく息を吸い込んだ


…スゥーーー……フゥーーーー


ゆっくりと息を吐き終わった瞬間
信号が青に変わった


単車をスタートさせた俺は、ハンドルを大きく切り
反対車線へとUターンをした















「……よぉ…」


テーブルの横に立って声をかけると
レイナは驚いたように俺を見上げた


化粧したその顔は
近くで見ると一層大人っぽく感じた


『……圭介…』


観念したのか
それとも、店の中だからか
彼女は学校にいる時みたいに目を逸らして逃げようとはしなかった

その事に安心して、俺は言葉を続ける


「……何やってんだよ…」

『……』


見たところ
テーブルにはひとり分のグラスしか置かれていなかった


「……待ち合わせか?」


胸の重苦しさをこらえてそう聞くと
レイナは呆れたように冷たく笑った


『……フッ………違うよ…』

「…じゃあ……独りなのか?」

『決まってるでしょ……そんな相手…居ない…』

「……」


思いもよらない答えに驚いて固まってしまった俺を見て
レイナは『…座れば?』と言った








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