第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
レイナを傷付けてしまったあの日以来
何がいけなかったのかをずっと考えていたけれど
いくら考えても分からなかった
学校で呼び止めようとしても
目を逸らして逃げられてしまい
何も解決しないまま
モヤモヤとした気持ちで毎日を過ごしていた
そんなある日の午後
突然、ドラケンから電話がかかってきた
「…どうした?」
「……パーが……捕まっちまった…」
「…え⁇」
「……愛美愛主の総長…刺して……それで…アイツ自首するって…」
「………愛美愛主って……パーのダチ襲ったっつー奴らか………この前の集会で、武蔵祭りの日に決戦だっつってたじゃねーかよ…」
「…それが今日……倉庫に居る時に…いきなり奇襲かけて来やがったんだよ…」
「は⁇」
「…場地……どうしよう……………オレ…何もできなかった………パトカーの音がどんどん近付いてきて…………マイキーが…パーに " 一緒に来い " って言って暴れて……抱えて連れ出すのが精一杯で……っ…パーの事…置いて来ちまった…」
ドラケンの説明は
頭が混乱しているみたいに滅茶苦茶だった
「……ドラケン?」
「……オレの…せいだ………すぐ近くにいたのに…止められなかった……パーにあんな事させちまった!…オレが……オレが代わりに刺されてりゃ…こんな事にはならなかったのに!」
「馬鹿野郎‼︎‼︎」
自分を責めるドラケンに
過去の俺が重なって
思わず怒鳴りつけていた
「オマエのせいな訳ねーだろーが‼︎しっかりしろ副総長‼︎」
電話の向こうから
ハッと息を飲む気配がした
「パーが自首するっつって残ったんなら、見捨てて置いてきたワケじゃねーだろ‼︎」
「……」
「代わりに刺されりゃ良かったなんて言うな‼︎テメーは東卍の副総長だろーが‼︎…総長守って逃げたんだろ⁇…役目は十分果たしてるじゃねーか‼︎なのに自分のこと責めてんじゃねーよ‼︎」
「……場…地…」
「……パーが捕まったのは…オマエのせいなんかじゃねぇ!…分かったか、ドラケン!」
「……………あぁ……」
「……ヨシ……後は集まった時に聞く……幹部会、開くんだろ?」
「………そうだな………すぐに召集かける…」
「……頼んだ…」