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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②




その瞬間
彼女の表情が悲しげに歪んだ


『………私の……男…?………酷いよ…圭介………何でそんな言い方するの…』


マズい言い方をしてしまったかと
もう一度言い直そうとしたが
適当な言葉が咄嗟に出てこなかった


「……ぁ…………いや……その…」

『…………やっぱり…………許せないよね……私のこと…』

「……っ…別に………オレが許すとか許さねーとか……そういう問題じゃ…ねぇだろ…」

『……』

「…………オマエがそいつを選んだんなら………オレは…邪魔はしたくねぇ………ただ、ちょっと…」


" 心配で… " と続けようとした言葉を
レイナの鋭い声が遮った


『ふざけないで‼︎』

「…っ…」

『私が選んだと思ってるの⁈…っ…そんな訳ないじゃない‼︎』

「……オイ………どうしたんたよ急に…」

『………ホントにひどい………あんまりだよ圭介……』


涙を浮かべた目で俺を睨み
震える声でそう言うと

彼女は背中を向けて
そのまま走って行ってしまった





何が起こったのか理解できなかったけれど
彼女を傷付けてしまったことは
いくら鈍感な俺でもよく分かった


信じてたものに裏切られ
全てに絶望したような
悲しげな瞳

彼女のあんな顔を見たのは
初めてだった


「……」






その時
突然、千冬の声が聞こえた


「…っ…場地さん!…ここに居たんスか…」

「………千冬…」

「……いま走ってったの…レイナさんですよね?」

「……」

「…追いかけなくていいんですか?…なんか、泣いてるみたいでしたよ⁇」


すぐに行かなくてはと思ったが
追い付いたところでどうしたらいいのかが分からず
俺は結局、その場を動けなかった








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