• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②




涙に濡れた顔をして
俺の頬を拭ってくれたレイナ


これ以上俺を苦しめたくないと

自分からサヨナラを言って
背を向けた



震えている小さな肩を
抱きしめてやりたくて

伸ばした俺の手は
宙を切って
そのまま落ちていった







目を開けると
告白したあの夜と変わらない夜景が広がっていた


レイナを抱きしめて
初めてキスをした

胸が震えるような幸せな感覚を
まだ覚えていた



けれど

あの時、腕の中にあった笑顔は
もうどこにもない








" 全部終わったんだ " とため息をついて
ポケットに手を入れた時

何かが指にあたった


取り出して見ると
それは
薄いピンク色をしたイルカのキーホルダーだった


「……」


俺はキーホルダーを強く握りしめ
思い切り遠くに放り投げようと腕を振り上げた





でも
どうしても出来なくて


単車の側に戻った俺は
そのキーホルダーをゴキの鍵に付けた













次の日の放課後
俺が小テストの結果のことで担任と二者面談をしている間
レイナと千冬は教室の前の廊下でずっと話し込んでいたらしい


その夜の集会が解散した後
駐車場に戻りながら、千冬が言った


「…そういえば場地さん……レイナさんて、優しくてマジいい人っスね……今日、いっぱい喋っちゃいました…」

「……そうだった……オマエら面談中にうっせーんだよ…オレん所まで笑い声が聞こえてたぞ…」

「わ、すんませんっ…場地さんの話で盛り上がって…つい…」

「あ゛?何だよ…人の事笑いモンにしてやがったのか?」

「そんな訳ないじゃないっスか!」

「……じゃあ……何話してたんだよ…」

「…っ…それは……あのぉ……」

「…?…」

「……場地さんの…好きな所……とか……言い合ってました…」


千冬は少し言いにくそうに白状すると
「お互いに…分かる分かるって感じで……スゲー意見が合うんスよね…」と何のフォローにもならない事を言って笑った





/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp