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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②





別れ話をしたあの日
友達に戻る道を選んだ俺達の関係は
その後、正解が分からないまま発展していった


行き着いたのは
" 付き合い始める前よりは親密だけれど、これ以上先へ進むことのない " 関係




あんな風に別れてからも
俺のレイナへの想いは膨らんでいく一方だった



何もなかった頃には戻れない

もう
やり直すこともできない


それが分かっているからこそ
自分達だけの形を
何とか作ろうとしていた




別れを切り出しておいて
身勝手なのは分かっていた
けれど


" たとえ別れたとしても、レイナが特別な人だという事実は何も変わらない "


繰り返しそう自分に言い聞かせて
俺はこの状況を受け入れてくれた彼女の優しさに甘えた




こんな俺のことをいつまでも見捨てられないでいるのは
同情の気持ちからなのだろう

レイナはきっと
それを愛情だと勘違いしてるのだ


その事を考えると
少し虚しくなったけれど

彼女が寄り添ってくれていることを実感できるのなら
その理由がたとえ同情心からのものでも
もう、構わないと思っていた














レイナと別れたあの夜
数ヶ月ぶりに特攻服に袖を通し、東卍の集会へ参加した


そして
集会が終わった後
俺はたったひとりで単車を飛ばした


向かったのは
初めてのツーリングで一緒に行った竹芝

思い出がまだ残っている桟橋の上に立ち
目を閉じて
彼女の名前を呼んだ


「……レイナ…」


けれど
返事は聞こえなくて

瞼の裏側にこびりついた泣き顔の彼女が
ただ静かにこちらを見つめていた






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