• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②





いつの間にか夏休みが明け
9月も終わりかけていた


相変わらず部屋に引きこもっていた俺は
ある時
ずっと放置したままだった携帯の電源を入れた




受信箱を開くと
溜まっていたメールがズラリと並ぶ


ドラケン、三ツ谷、パーちん

こんな俺のことを
みんなが心配してくれていた





レイナの名前もたくさん並んでいて

また胸が苦しくなる



" 話したい "


" 会いたい "


" 少しだけでもいい 会いたいよ "


"どうしても 会いたいの "


" 圭介のことが心配でたまらない "




内容を隅々まで読まなくても
繰り返し目に飛び込んでくる、彼女の想い

改めて触れてみると
すぐに罪悪感で押し潰されそうになった



胸の痛みを必死に堪えながら
震える指でメールを遡っていくうちに

俺は
あの日にたどり着いた




朝から何度も彼女がメールをくれていて

それを見て初めて
自分がレイナと公園で待ち合わせをしていた事を思い出した


愛車に2ケツして、少し遠出をしよう
どこへ連れて行けばレイナは喜んでくれるだろうかと
ワクワクしながら考えていたのが
もう、何年も昔のことのように思えた







どれだけ手を伸ばしても
2度と取り戻せない過去





分かってはいても

せめてあの日に戻って


公園でひとり
来ない俺をいつまでも待っているレイナに謝りたかった







けれど



そんな願いすら

今はもう叶わない






枯れたはずの涙が



また
一粒こぼれて


俺の頬を濡らした









/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp