• テキストサイズ

裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②





小ぶりの水槽を抱え
浴衣姿のレイナと並んで星空の下を歩く


あんなに乱れてしまっていた髪は
彼女が手際よくまとめ直して
もうすっかり元通りになっていた




レイナが身支度を整えている時
太ももの内側に付けた赤い痕が目に止まった

彼女はその印に気付いていなかったけれど
祭りでのマイキー達の言動を目の当たりにした俺は
嫉妬心にかられて
思わずキスマークを付けてしまった


彼女のことをヤキモチ焼きだと笑い
ついさっきだって「不安になるな」などと格好つけていたくせに
自分以外の男がレイナを女として見ていた事実に煽られて
こんな事をしてしまうなんて


(……俺のこの気持ちを知ったら、コイツはどう思うだろうか…)


下駄履きの彼女の隣をゆっくりと歩きながら
自分の中に芽生えた新しい感情に、俺は少し戸惑っていた







水槽を持っていたので
いつもの公園ではなく、家の前まで送る

鉄製の門が閉ざされたレイナの家は
相変わらずどこか冷たい感じがした


「……ここで大丈夫か?」

『…ウン…』

「…使い方はさっき説明した通りだけど…何か分かんなかったら電話しろよ…」

『…どうもありがとう…』




持ってきた水槽を彼女に手渡した時
背後から男の声が聞こえた


「……レイナ…?」


振り返ると
そこには
コンビニの袋を下げた大学生位の男が立っていた


「…いま帰りか?…遅かったな…」

『…っ……来てたの…』


彼女の表情がこわばっているように見えて
庇うように背中に隠すと
男は俺に向かって言った


「…もしかして…レイナの彼氏?……俺は、コイツのアニキ」







/ 655ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp