第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
いくら考えても
この言い合いの結果は見えていた
はじめてレイナとひとつになれた記念の日に
これ以上雰囲気を壊したくなかった俺は腹をくくった
「…………分かったよ…………言えばいーんだろ…」
『……むぅ〜……何か、すごく嫌そうなんだけど…』
言い方が悪かったのか
さらに尖ってしまったレイナの唇にチュッとキスして
真っ直ぐに瞳を覗き込んだ
『…っ…』
「………レイナ……………俺も……オマエの事が大好きだ……………別に…言いたくなかった訳じゃねぇ………ただ…チョット照れ臭くて………こういう事が……あんま、得意じゃねぇだけなんだよ…」
『……』
「…………口には出さなくても……オレはいつも…オマエの事を想ってる………この気持ちは…何があっても絶対に変わらねぇ……これからもずっとだ………………だから……もう不安になるな…………オマエは自信持って…俺の隣にいろよ……」
『……圭…介…』
「………もう一度言う……………大好きだレイナ………愛してる…」
溢れ出す気持ちを伝えるように口付ける
ゆっくり離れると
彼女が潤んだ瞳で俺を見つめていた
ポロポロとこぼれ落ちる雫
初めての涙に、俺は慌てた
「……オ、オイ…………オレ、また何かマズイこと言ったか?」
レイナは首を横に振る
「……じゃあ……何で泣いてんだよ…」
『………グスッ…………だって……そんな特大のが来ると思わないじゃん…』
「……へ…?」
頭が混乱する俺に
レイナはギュッと抱き付いた
『…意地悪なこと言ってゴメンなさい…』
「……」
『………圭介の気持ち…すごく嬉しい…………私もずっとずっと大好きだよ……この先どんな事があっても…絶対に変わらない…』
「……」
『…………私も…愛してるよ圭介…………愛してる……』
優しい声が
合わせた胸から直接響いて
彼女の想いと共に
身体に染み込んでくるようで
嬉しくて
くすぐったくて
本当に
幸せだった
レイナの気持ちに答えるように
強く抱きしめ返す
この時の俺たちは
一点の曇りも無く
互いの中にある永遠を信じていた