第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
「…どーする?相手探し出してぶっ殺すか?」
一虎の言葉を聞いて
すぐにでもそうしたいと思った
けれど
レイナが俺を見上げ
泣きそうな顔で首を横に振る
「……っ…」
それを見ていたマイキーが
のんびりした声で言った
「……レイナもルナマナも無事だったんだし、もーいいじゃん……祭りの続き、行こーぜ…」
怒りの感情がおさまらないままゾロゾロと参道へ戻ると
一虎も不満そうな顔をしてついて来る
そこへマイキーが来て
俺だけに聞こえるように小声で言った
「…ケンチンが相手の顔に見覚えあるっつってた……明日、そいつらのチームぶっ潰しに行くぞ…」
「…?……っ……オゥ!」
マイキーはニヤリと笑うと
俺の隣を離れ、レイナの横に並んで話し掛けた
「…なぁ〜…この髪型、どーなってんの?」
『…ぁ……束ねた根本からクルクルねじって、毛先が隠れるようにピンで止めてるだけだよ?…夜会巻き、とか…フレンチツイスト、とかいうんだって」
レイナが後ろ姿を見せると
マイキーは「ふーん」と言って顔を近づける
「………うなじ、エッロ。」
『え?マイキー君なんて言ったの?…聞こえなかった』
「ん? " 似合ってる " って言った」
シレッとそう言って微笑むマイキーに
レイナは少し戸惑いながら微笑み返した
『……そう、かな?……エヘヘ……ありがと…』
ものすごく嫌な予感がして
思わずマイキーの腕を引っ張った
「マイキー、くっつき過ぎだぞ…」
俺の気持ちなどお構いなしに
マイキーは笑顔でレイナの肩に腕を回そうとする
「…なぁ場地〜…レイナって、マジでいいな♪」
「は⁇…オイ離れろよ」
「何でだよ…別にいーだろ?レイナはオレのモ…」
「" オレのモン " とか言うなよマイキー……レイナはオレのモンだ!」
無意識に大声を出していた
『え、圭介⁇』
「……面白れーじゃん場地……何?ヤル気?」
『マイキー君⁇』
「オゥ…やってやんよ…」
『ちょ、ちょっと2人ともどうしたの…』
慌てているレイナの前で
俺たちは声を揃えて言った
「「 金魚すくいで勝負だ‼︎」」