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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②




その日以来
レイナとの関係は学校内で公認となり
騒々しかった俺の周りは一気に静かになった


レイナと穏やかな毎日を過ごす反面
俺はマイキー、ドラケン、一虎、三ツ谷、パーちんと一緒に
東京卍會というチームを結成した

一虎にずっとちょっかいをかけてきていた黒龍というチームを潰し
勢いづいた東卍は、次第に勢力を広げていった






夏休みを直前に控えた
7月のある日


グランドで体育の授業を終えて
教室に戻る途中

調理室の窓にレイナの姿を見つけた


視線に気付いた彼女が、小さく手を振る


「…なんだ、実習か?」


窓越しに声を掛けると
レイナは『圭介、汗ビッショリだよ』と笑った


「……こんなアチー日に外でサッカーとか…死ぬワ…」

『早く水飲みな?』

「…そこの水道で飲んだ……何作ってんの?」

『ジャムだよ。ウチの班はイチゴ』

「へー…」


手元を覗き込むと
鍋の中に山盛りのイチゴが入っているのが見えた


『…余ったイチゴ、食べる?』

「食う」

『じゃ口開けて』

「は?」

『先生来ちゃうから、早く』


言われるまま間抜けに開けた俺の口の中に、小ぶりのイチゴをひとつ放り込むと
レイナは『少し酸っぱいかも』と微笑んだ







帰り道
レイナはリボンのかかった瓶を『お母さんにあげて?』と言って渡してきた


「…コレ……さっきのジャムか?」

『ウン…この間、あげる約束したんだ』

「ふーん…」


レイナは
俺の母親といつの間にか仲良くなっていた

学校帰りに何度か俺の部屋に遊びに来て、顔見知りになっていたレイナが
たまたまオレの留守に家を訪ねて来た時
「せっかく来てくれたから」と母親がお茶を入れて
2人きりで過ごしたのがきっかけらしい


『圭介のお母さん…色々な話聞いてくれるし、優しくて大好き』


自分の母親ことをそんな風に言われて
照れ臭かったけれど

それ以上に
すごく嬉しい気持ちになった








何気ない幸せな時間が

ゆっくりと過ぎていく




一学期が
終わろうとしていた













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