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裏夢・短編 詰め合わせ【東リベ etc.】R18

第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②





連れて来たのは
古びた倉庫

この場所に俺は
あるものを隠していた


『…こんな所…勝手に入っていいの?』

「……ずっと誰も使ってねぇみてーだから…大丈夫だ…」


レイナはキョロキョロと辺りを見渡しながら
後ろをついてくる

俺は倉庫の隅まで行くと、投光器を点け
そこにあったブルーシートをめくり上げて中を見せた


『……これ……バイ…ク…?』

「…GSX250E…通称 " ゴキ " って呼ばれてる…」

『……』

「…ぶっ壊れて捨ててあったのを…いま地道に直してンとこだ」

『………す…ごい……………ねぇ……触っても…いい?』

「……オゥ……別にいいけど…」


レイナは指を伸ばし
単車のシートにそっと触れた


『………カッコいい…』

「……だろ?…オレの愛車にするんだ…」


座面の凹凸をなぞるように
細い指がゆっくりと滑っていく

その様子に
俺は何故かドキッとさせられた


「…………完璧に直るには…まだチョット時間かかると思うけど……もし、動くようになったら…後ろ乗っけてやるよ…」

『……ぇ…』


単車を見ていた彼女の視線が、突然自分に向けられた事で
何でそんな事を言ったのだろうと我に返ると同時に
無性に気恥ずかしくなった


「……ぁ……嫌だったら別に…」

『ううん!嫌じゃない!』


照れ隠しの言葉を遮り
レイナは笑顔で言った


『…嬉しいよ……楽しみにしてるね♪』










工具を使って修理の続きを始めると
レイナは膝を抱えるようにして隣に座った


黙々と作業する俺の手元を
興味深そうに見つめる

カチャカチャという金属の音だけが
古い倉庫に響いた



どれくらい時間が経っただろう
オイルで手が滑り、小さなネジを落とした時
フッと集中が途切れた

我に返り、隣を見ると
レイナはいつの間にか膝を抱えたまま目を閉じていた






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