第12章 東京卍リベンジャーズ・場地圭介 ②
「…おー…ドラケン、どーした?」
「…マイキーが場地呼べって言ってんだけど…マジで来れねぇ?」
「…はぁ?何だよ…さっきまで学校で一緒だったろ…」
「……今朝、オマエが近いうち転校するとか言ったからじゃね?…せっかく3人で同中入ったばっかなのにって…ウルセーウルセー…」
「…それは仕方ねーだろ……オレだって嫌だけどよぉ…」
「……だよなぁ…」
「…ま、そんな遠くに引っ越す訳じゃねぇし…今までと大して変わんねーよ…」
「……あぁ……マイキーにもそー言っとくワ…」
「…?…いま一緒じゃねぇのかよ…」
「……あんまりウルセーから避難がてらトイレ行ってた…もう席戻るわ……って…アイツ!」
「あ?どした?」
「………オレが頼んどいたチョコパ…勝手に食い終わって寝てやがる…」
ファミレスのシートでグースカ眠っているマイキーの姿が浮かんで
俺は吹き出してしまった
「…あー……よりによってマイキーん家から遠い方のファミレス来ちまったんだよなぁ……クソ…」
「アハハ…もー捨てて帰っちまえ」
「……それが出来りゃ〜とっくにやってんだよ…」
「…フッ……まぁ頑張って送り届けてくれや…」
「……おぅ……じゃーな…」
ドラケンとの電話を切り、トイレに行ってから部屋へ戻ると
ドアの外の廊下に
2つのグラスを手にしたレイナがつっ立っていた
「……どーした?」
声を掛けると
彼女は少し驚いたようにコチラを振り向いた
『…ドリンクバーのおかわり頼まれて…戻ったら…』
ドアにはめ込まれた細いガラスから中を指差す
部屋を覗くと
一虎と金髪ギャルがカラオケそっちのけでキスをしている所だった
「……チッ……アイツ…」
気まずそうに俯いているレイナに
俺は言った
「………なぁ……オマエら…ホントにダチなの?」
『……ぇ…』
「……飲みモン取りに行かして…部屋追い出すようなマネ……ダチならしねーと思うけど…」
『……』
彼女が顔を上げると
さっきよりもエスカレートしている2人の姿が見えて
レイナは目を背けた
『……そっか………私…邪魔だったんだね…』
「……」